TOP > 学生主体のEMS > 仕組み「千葉大学方式」
千葉大学では環境マネジメントシステム(EMS)を教育の一環として「学生主体」で運用しています。
この仕組みは「千葉大学方式」と呼ばれ、次の5つの特色があります。
1.EMS組織の中に学生委員会を配置
EMSの構成員は、教職員(非常勤講師を除く)、構内事業者、環境ISO学生委員会の学生などから成り立っています。また、それ以外の学生・院生や非常勤講師、児童・生徒などは準構成員となっており、大学に属する全ての学生・教職員がEMSに関わっています。
EMS運用組織には、学長・理事の最高経営層のもと、環境管理責任者を2名置いています。「教員系」として社会科学研究院の倉阪秀史教授、「事務系」として施設環境部長です。その下に以下のような組織があります。
千葉大学環境エネルギーマネジメント組織図
・ 環境ISO企画委員会
EMSの運営に関する重要事項や各種企画について、毎月審議・検討を行う意思決定機関
・ 環境ISO学生委員会
企画委員会の横に位置付けられ、様々な活動の企画書を企画委員会に提出して実践する。学生委員会の委員長は企画委員会の委員に入っている。
・ 環境ISO実行委員会
各部局に対して、依頼事項・報告事項などを行う伝達と意見交換の場
・ 省エネリーダー会議
各部局の取り組みや省エネに関する情報交換の場
・ 環境ISO事務局※
法規制遵守の各種手続きや学内外からの提案・質問の受付、学内各部局との調整、学生委員会のサポートを行う
・ 部局とユニット
部局は事務局、学部、大学院、センター、構内事業者などのこと。大きな部局はさらに研究室(実験系)や学部・学科(非実験系)のユニットに分けられ、大学全体で40以上の部局と400以上のユニットある。
2.学生によるEMSの構築と運用
千葉大学では、大学のEMS運用の中核業務を環境ISO学生委員会が担っています。
【P】 Plan(計画)では、千葉大学の「環境目的・環境目標・実施計画」の原案を学生が作成します。
【D】 Do(実行)では、全学生・教職員を対象とした「環境ISO基礎研修」において、学生委員が講師を務めます。
【C】 Check(監視・評価)では、環境目標や実施計画の達成状況を確認するとともに、監視・測定記録を収集します。「環境ISO内部監査」に学生が教職員とともに監査員として参加します。「千葉大学サステナビリティレポート」の編集も学生が担っています。
【A】 Act(見直し)では、学長によるマネジメントレビューに学生が同席し、マネジメントマニュアルの改訂が必要な場合には、その原案作成を行います。
EMSの年間スケジュール
4月~ 5月 環境ISO基礎研修(全体)、専門研修・緊急事態対応研修(各ユニット)
7月~ 8月 ユニットにおけるISO関連調査・環境関連法規制の順守状況の確認等(各ユニット)
9月~10月 環境ISO内部監査の実施と是正措置
11月 学長による見直し
11月~12月 環境ISO外部審査の受審、ISO認証の継続・更新
1月~ 3月 次年度の環境目的・目標・実施計画の策定、環境ISO基礎研修の準備
3.学生の活動を単位化と資格認定
学生委員会の活動は一般教養科目「環境マネジメントシステム実習」として単位化され、座学と実務を通じてEMSの知識やマネジメント力を育成しています。これにより、人材育成と人材確保、学生主体によるEMSの持続的運用を実現しています。
単位化と資格認定制度
学生委員会は、2017年から京葉銀行と協同プロジェクトを展開しているほか、株式会社ZOZO、株式会社ブレーンセンター、千葉市地球温暖化対策地域協議会など、企業や自治体と連携した活動を展開しています。
5.学生委員会はNPO法人としても活動
里山保全の様子
学生委員会は2009年にNPO法人化し、学内組織とNPOの両面をもつ組織となりました。
学生が主体となって法人運営を学び、環境教育や里山保全などを通じて地域社会にも貢献しています。